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ネコ下部尿路疾患 ( Feline lower urinary tract disease : FLUTD )

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ネコ下部尿路疾患 ( Feline lower urinary tract disease : FLUTD )

冬、気温の下がる季節になると血尿で来院される猫が多くみられるようになります。血尿の他、頻尿、排尿困難、排尿時間延長、不適切な場所での排尿、排尿痛(排尿時に鳴く)、膿尿などの症状がみられます。原因が特定できることもあれば、できない特発性のこともあるのですが、総称してネコ下部尿路疾患 ( FLUTD )と呼びます。その中で、すみやかな処置が必要となるのが尿路結石による閉塞性FLUTDです。
猫の場合、ヒトや犬でみられるような大きな結石にまで成長することはまれで、ほとんどは顕微鏡で確認できる小さな結晶のサイズです。寒さのために猫がおしっこを我慢して、さらに飲水量も減ってくると尿の中にこの小さな結晶が形成されはじめ、尿路を傷付け、血尿がみられるようになってきます。
尿中の結晶は、オス猫でもメス猫でも同様に形成されますが、メス猫の尿道は太くて短い、詰まりにくい構造をしているため、めったに尿道が閉塞するということはありません。問題になるのはオス猫です。オス猫の尿道は長くて、しかも先端にいくほど細くなっており、尿中の結晶がとても詰まりやすい構造をしています。尿道に結晶や結石が詰まり、尿道閉塞(尿閉といいます)が起こり、おしっこが出なくなると、これは緊急疾患です。
尿道が完全に閉塞した場合、24時間が限界です。まれに2〜3日くらい頑張る子もいますが、24時間を経過すると先程の尿の異常の他に、急性腎障害による尿毒症に陥り、食欲不振、嘔吐、沈うつといった症状がみられるようになり、さらに痙攣、不整脈の出現によりあっという間に死亡します。オス猫を飼われている飼主さんはトイレ周りの異常にはよく気を配ってください。
診断はまず尿検査からです。正常な動物のおしっこは酸性ですが、この病気の猫たちは中性からアルカリ性になっていることが多いようです。さらに尿中に出血がないか、炎症や感染がないかなどを確認します。また顕微鏡で小さな結晶が出てないか、レントゲン検査や超音波検査で大きな結石がないかも確認します。閉塞性FLUTDの場合は血液検査も行います。
治療は、抗生物質や止血剤の投与、尿酸性化剤、療法食などで行います。尿路は抗生物質が効きにくい場所ですので、抗生物質を投与する場合はあらかじめ尿培養感受性試験というものを実施して、効果のある抗生物質を調べてから投与します。最終的には、お薬または療法食だけで維持することが出来ますが、これらは一生続くケースが多く、また再発してしまう子もいます。もし、尿閉であれば尿道にカテーテルを入れて、尿路を確保します。血液検査の結果によっては、点滴を行って体の中の毒素を抜く治療も行います。尿閉の場合は閉塞してからの時間が重要で、時間が経過していると毒素が抜けるまえに心臓が止まってしまいます。このような場合は、血液透析を行うことで時間をかせいで救命できる場合もあります。
おしっこの中に結晶ができてしまう原因については、遺伝による体質的なもの、年齢、品種、食生活など様々考えられていますが、本当のところについては未だに不明な病気です。しかし、適切な治療を行い、その後の管理もきちんと行えば、猫ちゃんたちは快適に暮らし寿命を全うできます。猫、とくにオス猫の飼主さんは、おしっこが出てないような異常を感じた時は絶対に様子をみてはいけません。昨日まで元気だった子が次の日には死亡することがあります。早期であれば簡単な膀胱炎の治療程度で終わり、血液透析なども行わなくて済みます。冬の寒い時期に多くなる病気です。外に出るのがつらい季節ですが、どうか早めの受診をお願いします。

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