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腎性二次性上皮小体機能亢進症

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腎性二次性上皮小体機能亢進症

多くの慢性腎臓病の子は低カルシウム血症になっています。低カルシウム血症になると骨からカルシウムを持ってこようと身体は反応します。骨からカルシウムを持ってくるためには、上皮小体という甲状腺に近い小さな臓器(上皮小体)から分泌されるパラソルモン ( PTH ) というホルモンが必要です。結果、慢性腎臓病による持続的な低カルシウム血症では、慢性的に上皮小体が刺激されつづけ、PTHの分泌が過剰に促されています。これを腎性二次性上皮小体機能亢進症といいます。
慢性腎臓病による低カルシウム血症の原因には大きく2つあります。ひとつは、高リン血症です。リンの排泄は腎臓からのみですから、腎臓の機能が低下するとリンが体外へ適切に排泄できず高リン血症となります。ではなぜ、リンが高くなると、カルシウムが低くなるのでしょうか。体内でリンとカルシウムは質量保存の法則にしたがっています。つまり、シーソーのような関係にありますので、リンが上がると反対にカルシウムは下がってしまうことになります。
もうひとつは、腸からのカルシウムの吸収が損なわれることによるものです。腸からカルシウムを吸収するためには活性型ビタミンD3が必要なのですが、このビタミンの合成は腎臓で行われるため、腎臓の障害が進行するとうまく活性型ビタミンD3が作られなくなり、腸からカルシウムが吸収できなくなるため、低カルシウム血症になってしまいます。
いずれの原因であっても、低カルシウム血症が続くと上皮小体からPTHというホルモンが過剰に分泌されてしまう、腎性二次性上皮小体機能亢進症という状態になります。症状にはいろいろありますが、PTHそのものに腎毒性があり、慢性腎臓病を進行させてしまうことがここでは大きな問題です。また、PTHによる骨からのカルシウム吸収により、跛行などの骨障害がみられることもあります。その他、低カルシウム血症により神経障害や筋障害、ときに痒みがでることもあります。
診断は、血液中のカルシウムとPTHの数値を検査して行います。ここで大切になるのが、カルシウムです。血管の中でカルシウムはイオン化した状態とタンパク質に結合した状態の大きく2つの状態で存在しています。このうち生命活動に意味をもつのはイオン化カルシウムです。しかし、通常の血液生化学検査で測っているのはこのイオン化カルシウムではなく総血清カルシウムというもので、またその結果も正常値を示すこともあれば、低値であったり高値であったりと一定しません。このため、専門の検査センターに依頼して正確なイオン化カルシウムの値を検査する必要があります。
治療は活性型ビタミンD3の補充療法を行います。治療を始めた後は、高カルシウム血症にならないように定期的にイオン化カルシウムの値を検査していきます。この治療により腎性二次性上皮小体機能亢進症という病態を適切にコントロールすることで、慢性腎臓病の進行を抑え、生活の質を大きく改善することが期待できます。

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